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労働基準法わかりやすく逐条解説 第10章〜第13章

何条に違反しているの?権利を主張していいの?

法律を読むのは大変ですよね。でも、やっぱり、知っておきたいですよね? 難しい法律の言葉ではなく、わかりやすく1条1条、労働基準法を口語訳してあります。 このページでは第10章から第13章までを解説しています。

第10章 寄宿舎

(寄宿舎生活の自治)

第94条 1項
使用者は、事業の附属寄宿舎に宿泊する労働者の、私生活の自由を侵してはいけません。
2項
使用者は、寮長や室長などの寄宿舎生活の自治に必要な役員の選任に干渉しては、ダメです。
第95条 1項
事業の附属寄宿舎に労働者が、寄宿するとき、使用者は次について寄宿舎規則を作成し、行政官庁に届け出ることが必要です。変更したときも届出が必要です。
  • 1.起床、就寝、外出、外泊について
  • 2.行事について
  • 3.食事について
  • 4.安全と衛生について
  • 5.建物および、設備の管理について
2項
使用者は、上の1号から4号までの規定を作ったり、変更するときには寄宿舎に寄宿する労働者の過半数を代表する人の同意を得なければなりません。
3項
使用者は寄宿舎規則を行政官庁にとどけでるとき、寄宿舎に寄宿する労働者の過半数を代表する人の同意を証明する書面を添付しなければダメです
4項
使用者および、寄宿舎に寄宿する労働者は、寄宿舎規則を遵守しなければだめです。

(寄宿舎の設備と安全衛生)

第96条 1項
使用者は、事業の附属寄宿舎について、換気、採光、照明、保温、防湿、清潔、避難、定員の収容、就寝に必要な措置、その他労働者の健康や、風紀と生命の保持に必要な措置をとらなければなりません
2項
使用者が寄宿舎の設備と安全衛生についてとる、措置の基準は厚生労働省令で定めます。

(監督上の行政措置)

第96条の2 1項
使用者は、常時10人以上の労働者を就業させる事業や、厚生労度省令でさだめる、危険な事業や衛生上、有害な事業の附属寄宿舎を設置・移転・変更する時は、厚生労働省令で定める、危害防止等に関する基準に、従った計画を工事着手14日前までに行政官庁に届け出なければダメです。
2項
行政官庁は、労働者の安全および衛生に必要と認める場合には、工事の着手を差し止めたり、計画の変更を命じることができます。
第96条の3 1項
労働者を就労させる事業の附属寄宿舎が、安全および、衛生について定められた基準に反する場合は、行政官庁は使用者に対して、その全部または1部の、使用の停止、変更などの必要な事項を命じることができます。
2項
第1項の場合、行政官庁は、使用者に命じた事項について、必要な事項を労働者に命ずることができます。

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第11章 監督機関

(監督機関の職員等)

第97条 1項
労働基準主管局(厚生労働省の内部部局として置かれる局で労働条件および労働者の保護に関する事務を担当するところ)、都道府県労働局および労働基準監督署に労働基準監督官をおく他に厚生労働省令で定める必要な職員を置くことができます。
2項
労働基準主管局の局長(労働基準主管局長とよびます)、都道府県労働局長および労働基準監督署長は労働基準監督官をもってこれに充てます
3項
労働基準監督官の資格および任免に関する事項は、政令で定めます。
4項
厚生労働省に、政令で定めるところにより、労働基準監督官分限審議会を置くことができます。
5項
労働基準監督官を罷免するには労働基準監督官分限審議会の、同意が必要です。
6項
前4項、5項で定める他労働基準監督官分限審議会の組織および、運営に関して、必要な事項は、政令で定めます。

(労働基準主管局長等の権限)

第99条 1項
労働基準主管局長は、厚生労働大臣の指揮監督を受けて、都道府県労働局長を、指揮監督して、労働基準に関する法令の制定改廃、労働基準監督官の、任免教養、監督方法についての規程の制定および、調整、監督年報の作成ならびに、労働政策審議会および労働基準監督官分限審議会に関する事項(労働政策審議会については、労働条件、および、労働者の保護に関するものに限られます。)その他、労働基準法の施行に関する事項をつかさどり、所属の職員を指揮監督します。
2項
都道府県労働局長は労働基準主管局長の、指揮監督を受けて、管内の労働基準監督署長を指揮監督し、監督方法の調整に関する事項その他、この法律の施行に関する事項をつかさどり、所属の職員を指揮監督します。
3項
労働基準監督署長は、都道府県労働局長の、指揮監督を受けて、労働基準法に基づく、臨検、尋問、許可、認定、審査、仲裁その他、この法律の実施に関する事項をつかさどり、所属の職員を指揮監督します。
4項
労働基準主管局長および、都道府県労働局長は、下級官庁の権限を自らが行い、または、所属の労働基準監督官に、それをさせることができます。

(女性主管局長の権限)

第100条 1項
厚生労働省の女性主管局長(厚生労働省の内部部局として置かれる局で女性労働者の、特性に係る労働問題に関する事務を所掌する、局長をいいます)は、厚生労働大臣の指揮監督をうけて、労働基準法中、女性に特殊な規定の制定、改廃、及び解釈に関する事項をつかさどり、その施行に関する事項については、労働基準主管局長、およびその下級の官庁に対して行う指揮監督について、援助をするものです。
2項
女性主管局長は、自ら、またはその指定する所属官吏に、女性に対し労働基準主管局若しくは、その下級の官庁または、その所属官吏の行った監督、その他に関する文書を、閲覧しまたは、閲覧させることが出来ます。
3項
第101条または第105条の規定は、女性主管局長またはその指定する所属官吏が、労働基準法中、女性に特殊な規定の施行に関して行う調査の場合、に準用します。

(労働基準監督官の権限)

第101条 1項
労働基準監督官は、事業場、寄宿舎、その他の附属建設物に、臨検して、帳簿及び、書類の提出を求めたり、使用者または労働者に対して、尋問をすることができます。
2項
第1項の場合(臨検など)に、労働基準監督官は、その身分を証明する証票を携帯しなければなりません。
第102条
労働基準監督官は、労働基準法違反の罪について、刑事訴訟法に規定する司法警察官の職務を行います。
第103条
労働者を就業させる事業の附属寄宿舎が、安全および衛生に関して定められた基準に反し、かつ、労働者に急迫した危険がある場合は、労働基準監督官は、第96条の3の規定による行政官庁の権限を即時に、行うことができます。

(監督機関に対する申告)

第104条 1項
事業場に、労働基準法、または労働基準法に基づいて発する命令に違反する事実がある場合は、労働者はその事実を、行政官庁または、労働基準監督官に申告することができます。
2項
使用者は、第1項の申告をしたことを理由にして、労働者に対して解雇、その他不利益な取扱をしてはダメです

(報告等)

第104条の2 1項
行政官庁は、労働基準法を施行する為に、必要があると認めたときは、厚生労働省令で定めるところによって、使用者または、労働者に対して必要な事項を報告させ、または出頭を命じることができます。
2項
労働基準監督官は、労働基準法を施行する為に、必要があると認めたときは、使用者または、労働者に対して必要な事項を報告させ、または出頭を命じることができます。

(労働基準監督官の義務)

第105条
労働基準監督官は、職務上知り得た秘密を、漏らしてはダメです。労働基準監督官を、退官した後も同様です。

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第12章 雑則

(国の援助義務)

第105条の2
厚生労働大臣または、都道府県労働局長は、労働基準法の目的を達成する為に、労働者や使用者に対して、資料の提供その他、必要な援助をしなければなりません。

(法令等の周知義務)

第106条 1項
使用者は、労働基準法および、これに基づく命令の要旨、就業規則、第18条第2項、第24条第1項ただし書き、第32条の2第1項、第32条の3、第32条の4第1項、第32条の5第1項、第34条第2項ただし書き、第36条第1項、第38条の2第2項、第38条の3第1項、ならびに、第39条第5項、および第6項ただし書きに規定する協定、ならびに第38条の4第1項、と第5項に規定する決議を、常時、各作業場の見やすい場所へ掲示しまたは、備え付けること。 書面を交付すること。 その他の厚生労働省令で定める方法によって、労働者に周知させなければなりません。
2項
使用者は、労働基準法および、これに基づく命令のうち、寄宿舎に関する規定および、寄宿舎規則を、寄宿舎の見やすい場所に掲示したり、備え付けるなどの方法によって、寄宿舎に寄宿する労働者に、周知させなければなりません。

(労働者名簿)

第107条 1項
使用者は各事業場ごとに労働者名簿を、各労働者(日日雇入れられる者を除きます)について、調整し、労働者の氏名、生年月日、履歴その他、厚生労働省令で定める事項を記入しなければなりません。
2項
第1項の規定により記入する事項に、変更があったときは、遅滞無く訂正しなければダメです。

(賃金台帳)

第108条
使用者は各事業場ごとに、賃金台帳を調整し賃金計算の基礎になる事項および、賃金の額その他、厚生労働省令で定める事項を賃金支払の度に遅滞無く記入しなければいけません。

(記録の保存)

第109条
使用者は、労働者名簿、賃金台帳、および、雇入れ、解雇、災害補償、賃金、その他労働関係に関する重要な書類を、3年間保存しなければいけません。タイムカードの写しがない!とか、残業時間がわからない!場合、会社に、その記録と保存義務があるので、請求しましょう

(無料証明)

第111条
労働者および労働者になろうとする人は、その戸籍に関して、戸籍事務を掌る者またはその代理者に対して、無料で証明を請求することが出来ます。使用者が、労働者および労働者になろうとする人の戸籍について証明を請求する場合も無料で、請求できます。

(国および公共団体についての適用)

第112条
労働基準法および、これに基づく命令は、国、都道府県、市町村、その他、これに準ずべきものにも、適用されます。

(命令の制定)

第113条
労働基準法に基づく命令は、その草案について、公聴会で労働者を代表する者、および公益を代表する者の意見を聴いて、制定します。

(付加金の支払)

第114条
裁判所を介して請求する場合、残業代、解雇予告手当て、休業手当、時間外・休日・深夜割増手当・有給休暇の賃金を支払わなかった使用者に対して、労働者の請求により、これらの規定によって、使用者が支払わなければならない金額についての、未払い金のほか、これと、同一額の付加金の支払を命じることが出来ます。2倍請求できるということです。ただし、この請求は違反のあったときから2年以内にしなければ、ダメですよ。

(時効)

第115条
労働基準法の規定による賃金(退職手当を除く)、災害補償、その他の請求権は2年間、労働基準法の規定による退職手当の請求権は5年間、請求しないと、時効によって消滅します。

(経過措置)

第115条 2項
労働基準法の規定に基づき命令を制定し、または、改廃に伴って合理的に必要とされる範囲内で所要の経過措置(罰則に関する経過措置を含む)を定めることが出来ます。

(適用除外)

第116条 1項
第1条から第11条までと、第117条から第119条までおよび、第121条の規定を除き、この法律は船員法第1条第1項に規定する、船員については、適用しません。
2項
労働基準法は、同居の親族のみを使用する事業、および、家事使用人には、適用がありません。

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第13章 罰則

第117条
第5条の、規定(強制労働の禁止)に違反したものは、これを、1年以上10年以下の懲役または、20万円以上300万円以下の罰金です。
第118条 1項
第6条(中間搾取)、第56条(年少者の労働)、第63条(年少者の坑内労働)または第64条の2(女性の坑内労働)の規定に違反したものは、1年以下の懲役または50万円以下の罰金とします。
2項
第70条(職業訓練)の規定に基づいた、厚生労働省令(第63条、または、第64条の2の規定に係る部分に限る)に、違反したものについても、第1項と同じです。
第119条
次に該当するものは、これを6箇月以下の懲役または30万円以下の罰金です。

罰金

  • 1.第3条(均等待遇)、第4条(男女同一賃金)、第7条(公民権行使の保証)、第16条(賠償予定の禁止)、第17条(前借金の相殺)、第18条第1項(強制貯金)、第19条(解雇制限)第20条(解雇の予告)、第22条第4項(退職時の証明書に暗号を書くこと)、第32条(労働時間)、第34条(休憩)、第35条(休日)、第36条第1項ただし書き(坑内労働の時間外)、第37条(割増賃金)、第39条(有給休暇)、第61条(年少者の深夜労働)、第62条(年少者の危険有害業務)、第64条の3から第67条まで(女性の就業制限)、第72条(技能者の養成)、第75条から第77条まで(療養・休業・障害補償)、第79条(遺族補償)、第80条(葬祭費)、第94条第2項(寄宿舎自治への干渉)、第96条(寄宿舎の安全衛生)または第104条第2項(申告による不利益待遇)の規定に違反した者。
  • 2.第33条第2項(災害時の時間外労働)、第96条の2第2項(寄宿舎工事の着手差し止め計画変更)または第96条の3第1項(寄宿舎の使用停止変更)の規定による、命令に違反した者。
  • 3.第40条(時間外労働・休憩の特例)の規定に基づいた厚生労働省令に違反した者。
  • 4.第70条(職業訓練)の規定に基づいた厚生労働省令(第62条または第64条の3の規定(年少者)に係る部分に限る)に違反した者
第120条
次に該当するものは、30万円以下の罰金です。

罰金

  • 1.第14条(契約期間)、第15条第1項(労働条件の明示)若しくは第3項(引越し代)、第18条第7項(貯蓄預金の返還)、第22条第1項から第3項まで(退職時の証明書)、第23条(金品返還・賃金支払・非常時払い・休業手当)から第27条(出来高払い)まで、第32条の2第2項(第32条の4第4項および、第32条の5第3項において準用する場合を含む)(労働協定の労基署への提出)、第57条(年少者の証明・未成年の労働契約)から第59条まで、第64条(年少者の帰郷旅費)、第68条(女性生理日の就業)、第89条(就業規則)、第90条第1項(就業規則の作成手続)、第91条(制裁規定の制限)、第95条第1項若しくは第2項(寄宿生活の秩序)、第96条の2第1項(寄宿舎の設備と安全)、第105条(第100条第3項において準用する場合を含む)(労基署の義務)、または、第106条(法令・労働者名簿の周知義務・賃金台帳)から第109条(台帳記録の保全)までの規定に違反した者。
  • 2.第70条(職業訓練)の規定に基づいた厚生労働省令(第14条に係る部分に限る)に違反した者。
  • 3.第92条第2項(労働協約に反する就業規則の変更命令)または第96条の3第2項(寄宿舎の決まり事)の規定による、命令に違反した者。
  • 4.第101条(第100条第3項において準用する場合を含む)の規定による労働基準監督官または、女性主管局長若しくはその指定する、所属官吏の臨検を拒み、妨げ、若しくは忌避して、その尋問に対して、答えなかったり、嘘を言ったり、帳簿書類を提出せず、または嘘の記載をした帳簿書類を提出したもの。
  • 5.第104条の2の規定による報告をしなかったり、嘘の報告をしたり、または出頭しなかった者。
第121条 1項
労働基準法の違反行為をした者が、その事業の労働者に関する事項について、事業主の行為した代理人、使用人、その他の従業員である場合は事業主に対しても各本条の罰金刑を科します。ただし、事業主(事業主が法人である場合には、その代表者、事業主が営業に関して成年者と同一の能力を有しない未成年者または、成年被後見人である場合はその法定代理人(法定代理人が法人のときは、その代表者)を、事業主とします。以下この条において同じ)が、違反の防止に必要な措置をした場合は、罰金刑を科さない場合もあります。
2項
事業主が違反の計画を知って、その防止に必要な措置をしなかった場合、違反行為を知っているのに、その是正に必要な措置をしなかった場合は事業主も行為者として罰します。

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