労働基準法わかりやすく逐条解説 第1章〜第4章
何条に違反しているの?権利を主張していいの?
法律を読むのは大変ですよね。でも、やっぱり、知っておきたいですよね? 難しい法律の言葉ではなく、わかりやすく1条1条、労働基準法を口語訳してあります。 このページでは第1章から第4章までを解説しています。
第1章 総則
(労働条件の原則)
- 第1条 1項
- 労働条件は、働く人が、人間として最低限の生活を営めるものでなければなりません。
- 2項
- 労働基準法で決められた労働条件の基準は最低レベルなので、この法律に合わせて労働条件をさげてはいけません。
さらに良くしていって下さいね。(でも、訓示規定で罰則はありません。)
(労働条件の決定)
- 第2条 1項
- 労働条件は使用者と労働者が、対等の立場で決められるべきもの。(現実は労働者の立場は弱いですね。)
- 2項
- 労働者と、使用者は労働協約、就業規則、労働契約を守らなければいけません。
(均等待遇)
- 第3条
- 労働者の、国籍、信条または社会的身分を理由にして賃金や労働時間などの労働条件に差をつけてはダメですよ。
(男女同一賃金の原則)
- 第4条
- 労働者が女性であることを理由にして、男性と賃金に差をつけてはならない。
(強制労働の禁止)
- 第5条
- 使用者は暴行、脅迫、監禁など精神・身体の自由を不当に拘束して、強制的に労働させてはダメです。
(労働基準法上一番重い罰則・1年以上10年以下の懲役、または20万円以上300万円以下の罰金です)
(中間搾取の禁止)
- 第6条
- 法律によって許される場合以外は、(営利を目的として何度も)他人の就業に介入して利益を得てはいけません。
(公民権行使の保証)
- 第7条
- 労働者が、労働時間中に、選挙の投票に行くなど、公の権利を申し出たときは、断ってはならない。でも、時間を変えてもらったりすることはできます。
- 第8条
- 削除
(定義)
- 第9条
- 労働者とは職業の種類を問わず、事業または事務所に使用されていて、賃金を支払われる人をいいます。(アルバイトもパートも含まれます)
- 第10条
- 使用者とは、事業主や事業の経営担当者やその事業の労働者に関して、事業主の為に行為をするすべての人のこと。
- 第11条
- 賃金とは賃金、給料、手当て、賞与、その他名目に関係なく、労働の対償として使用者から労働者に支払われるもの。
- 第12条 1項
- 労働基準法での平均賃金は、計算しなければならない事由の発生した日以前3か月分の賃金の総額をその期間の総日数で割った金額です。
また、次の1,2号によって計算された金額と比較して、高い方が採用されます。
- 日給や時給、出来高払制その他請負制の場合は、賃金の総額を、その期間に労働した日数で割った金額の60%
- 賃金の一部が月、週、その他一定の期間によって定められた場合には、その部分の総額をその期間の総日数で割った金額と前号(1号)で計算した額との合計額
- 2項
- 賃金締切日がある場合は直前の賃金締切日から計算します。
- 3項
- 平均賃金を算出する期間中に、次に該当する期間があるときは、その日数と賃金は期間・賃金の総額からマイナスします。
- 業務災害による負傷、疾病の療養のため休業した期間
- 産前産後休業期間(第65条)
- 使用者の責めに帰すべき休業期間
- 育児・介護休業期間
- 試用期間
- 4項
- 賃金の総額には、臨時に支払われた賃金及び3か月を超える期間ごとに支払われる賃金、通貨以外のもので支払われた賃金で一定の範囲に属しないものは算入しない。
- 5項
- 賃金が通貨以外のもので支払われる場合、第一項の賃金の総額に算入すべきものの範囲や評価に関して必要な事項は、厚生労働省令で定める。
- 6項
- 雇入後三か月に満たない者については、期間は、雇入後の期間とする。
- 7項
- 日雇いの労働者は、その従事する事業又は職業について、厚生労働大臣の定める金額を平均賃金とする。
- 8項
- 第1項から第6項によつて算定し得ない場合の平均賃金は、厚生労働大臣の定めるところによる。
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第2章 労働契約
(この法律に違反した契約)
- 第13条
- この法律で決められた基準より、低い労働条件を定めた労働契約はその部分だけ無効になります。 無効になった部分はこの法律で決められた基準になり、労働契約自体は有効です。
(契約期間など)
- 第14条
- 労働契約は期間の定めのないもの(正社員など)を除いて一定の事業の完了に必要な期間を定めて契約を結ぶものの他は3年を超える期間の労働契約を結んではダメです。(不当な人身拘束につながらないようにするため)
(労働条件の明示)
- 第15条 1項
- 使用者は労働契約を結ぶと同時に労働者に対して賃金、労働時間、その他の労働条件を明示しなければいけません。
絶対に明示しなければならないもの(書面で)
- 労働契約の期間
- 就業場所
- 従事する業務について
- 始業及び終業時刻
- 所定労働時間を超える労働の有無
- 休憩時間、 休日、 休暇
- 就業時転換に関する事項
- 賃金の決定、 計算、 支払の方法、 賃金の締切り、 支払日
- 昇給に関する事項
- 退職に関すること
規定があれば、明示しなければならないもの(口頭または書面)
- 最低賃金額に関する事項
- 労働者に負担させるべき食費・作業用品などに関する事項
- 安全・衛生に関すること
- 職業訓練に関すること
- 災害補償及び業務外の傷病扶助に関すること
- 表彰・制裁に関すること
- 休職に関すること
- 2項
- 明示された労働条件が事実と違うときは労働者は即時に労働契約を解除することが出来ます。
- 3項
- 上記2項の場合で、就業の為に引越しをした労働者が、契約解除の日から14日以内に元の場所へ帰る場合は、その旅費を負担しなければなりませんよ。
(賠償予定の禁止)
- 第16条
- 使用者は、労働契約の不履行について違約金を決めたり、損害賠償を予定する契約をしてはダメです。
(前借金相殺の禁止)
- 第17条
- 使用者は労働者が前借りした賃金(給与)をその後に支払われる賃金から、天引きで返済させてはいけません。
(強制貯金)
- 第18条 1項
- 使用者は労働契約に伴って強制的に貯蓄の契約をさせて、貯蓄金の管理をしてはダメです。(労働者の任意によるものは一定の条件のもとに認めています。)
- 2項
- 使用者は労働者の貯蓄金を委託を受けて管理する場合は、その事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合との書面による協定を結び、行政官庁へ届けなくてはいけません。 上記の労働組合がない場合は、労働者の過半数を代表する者との協定になります。
- 3項
- 2項の他に貯蓄金の管理に関する規定を定めて、これを、労働者へ周知させる為に作業場に備え付ける等、しなければダメですよ。
- 4項
- 2項により、労働者の預金の受入をする場合には利子をつけなければなりませんよ。 利子は金融機関の預金の利率を考慮して厚生労働省令で定めた利率を下回るときは、厚生労働省令で定めた利率をつけたものとします。
- 5項
- 使用者は労働者がこの、貯蓄金の返還を請求したときは、遅滞なく返還しなければ、ダメです。
- 6項
- 使用者が5項の規定に違反した時は、貯蓄金の管理を続けることが、労働者の利益をとても害すると認められる場合は、行政官庁は、必要な範囲内で管理を中止させることができます。
- 7項
- 6項によって中止を命じられた場合、使用者は遅滞なく、貯蓄金の返還をしなければだめですよ。
(解雇)
- 第18条の2
- 解雇は、客観的に、合理的な理由が無く、社会通念上相当であると認められなければ、無効です。(←平成17年労働契約法(条文)成立に伴い、削除)
(解雇制限)
- 第19条 1項
- 使用者は労働者が業務上に負傷したり、疾病にかかって、療養の為に休業する期間とその後30日間は、解雇してはダメです。また、産前産後の女性が第65条の規定によって休業する期間と、その後30日間は解雇してはいけません。
ただし、使用者が第81条によって打切り補償を支払う場合と、天災事変、その他やむをえない事由のために、事業を継続できない場合は解雇が認められます。
- 2項
- 1項の但書きの場合はその事由を行政官庁の認可を受けなくてはダメです。
(解雇の予告)
- 第20条 1項
- 使用者は労働者を解雇しようとするとき、少なくとも30日前に予告をしなければダメです。 30日前に予告をしないときは、30日分以上の平均賃金を支払わなければいけません。
ただし、天災事変、その他やむをえない事由のために、 事業継続できない場合や、労働者に責任のある事由によっての解雇の場合は上記の限りではありません。
- 2項
- 1項の予告の日数は、平均賃金を払った日数分短縮することができます。
- 3項
- 1項の但書きの場合はその事由を行政官庁の認可を受けなくてはダメです。
- 第21条
- 20条の規定は次に該当する労働者には、適用しません。
- 日雇い労働者(ただし1ヶ月を超えて引き続き使用されたときは、適用あります)
- 2ヶ月以内の期間を決めて使用される者(所定の期間を超えて使用されるに至った場合は、適用あります)
- 季節的業務に4ヶ月以内の期間を決めて使用される者 (所定の期間を超えて使用された場合、適用ありです。)
- 試用期間中のもの(14日を超えて使用された場合適用ありです。)
(退職時等の証明)
- 第22条 1項
- 労働者が退職する場合、使用期間、業務の種類、その事業における地位、賃金または、退職の事由(退職の事由が、解雇の場合、その理由を含む)について証明書を請求した場合は、使用者は遅滞無く交付しなければいけません。
- 2項
- 労働者が解雇の予告がされた日から退職の日までの間に解雇の理由について、証明書を請求した場合、遅滞無く交付しなければいけません。
ただし解雇予告の日以降、労働者がこの解雇事由以外で退職した場合には、交付しなくてもよいです。
- 3項
- 2項の証明書には、労働者の請求しない事項を記入してはいけません。
- 4項
- 使用者はあらかじめ、第3者と謀って、労働者の就労を妨げることを目的として、労働者の国籍、信条、社会的身分、労働組合運動に関する通信をしたり、1項、2項の証明書に秘密の記号を記入してはダメです。
(金品の返還)
- 第23条 1項
- 使用者は、労働者の死亡または退職の場合、権利者の請求があった時は、7日以内に賃金を支払い、積立金、保証金、貯蓄金、その他名称がなんであれ、労働者に権利がある金品を返還しなくてはダメです。
- 2項
- 1項の賃金、金品に争いがある場合は、異議の無い部分は7日以内に支払、返還しなければダメです。
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第3章 賃金
(賃金の支払)
- 第24条 1項
- 賃金は通貨で、直接労働者に、その全額を支払わなければならない。 ただし、法令もしくは労働協約に別の定めがある場合や、厚生労働省令で定める賃金について確実な支払の方法で厚生労働省令で決めてあるものについては、通貨以外のもので支払うことができます。
賃金の一部を控除して支払うことができる場合
- 法令に別段の定めがあるとき
- その事業場の労働者の過半数で組織する労働組合の、また、無いときは労働者の過半数を代表する者との書面による協定があるとき
- 2項
- 賃金は、毎月1回以上、一定の期日を決めて支払われなければダメです。
ただし、臨時の賃金、賞与、その他これに準ずるもので、厚生労働省令で定める賃金(89条で臨時の賃金と言う)は、例外です。
(非常時払い)
- 第25条
- 使用者は労働者が出産、疾病、災害その他、厚生労働省令で定める、非常に場合の費用としての請求は、支払日以前であっても既往の労働の賃金を払わなければ、ダメです。
(休業手当)
- 第26条
- 使用者の責めに帰すべき事由による、休業の場合は、使用者は休業期間中、労働者に、その平均賃金の100分の60以上の手当てを支払わなければだめですよ。
(出来高払制の保証給)
- 第27条
- 出来高払制、その他の請負制で使用する労働者については、使用者は労働時間に応じ一定額の賃金の保証をしなければなりません。
(最低賃金)
- 第28条
- 賃金の最低基準については、最低賃金法の定めるところによります。
第29条から第31条まで削除
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第4章 労働時間、休憩、休日及び、年次有給休暇
(労働時間)
- 第32条 1項
- 使用者は労働者に、休憩時間を除き、1週間について40時間を越えて、労働させてはダメです。
- 2項
- 使用者は1週間の各日については、労働者に休憩時間を除き、1日に8時間を超えて労働させてはダメです。
- 第32条の2 1項
- 使用者は、その事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合が無いときは、労働者の過半数を代表するものとの書面による協定により、または、就業規則その他、これに準ずるものにより、1箇月以内の一定の期間を平均して、1週間あたりの労働時間が40時間を超えない定めをした時は、特定された週において週40時間・1日8時間以上の労働をさせることが出来ます。
- 2項
- 使用者は、厚生労働省令で定めるところにより、前項の協定を行政官庁に届け出なければダメです。
- 第32条の3
- 使用者は、就業規則、その他これに準ずるものにより、その労働者に係る始業および終業の時刻を、その労働者の決定にゆだねることにした労働者についてはその事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合が無いときは、労働者の過半数を代表するものとの書面による協定により、次の事項を定めたときは、その協定で第2号の清算期間として、定められた期間を平均して、1週間あたりの労働時間が32条の1、2項の労働時間を超えて労働させることが出来ます。
- この条の規定による労働時間により、労働させることが出来るとされる労働者の範囲
- 清算期間(その期間を平均し1週間当たりの労働時間が32条2項の労働時間を超えない範囲内で、労働させる期間をいい1箇月以内の期間に限られます。3号でもおなじです)
- 清算期間における労働時間
- その他厚生労働省令で定める事項
- 第32条の4 1項
- 使用者はその事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合が無いときは、労働者の過半数を代表するものとの書面による協定により、次の事項を定めたときは、32条の規定にかかわらず、その協定で第2号の対象期間として、定められた期間を平均して、1週間あたりの労働時間が40時間を越えない範囲内でこの協定で定めるところにより、特定された週において40時間、または特定された日において8時間を超えて、労働させることが出来ます。
- この条の規定による労働時間により、労働させることが出来るとされる労働者の範囲
- 対象期間(その期間を平均し1週間当たりの労働時間が 40時間を超えない範囲内で、労働させる期間をいい1箇月を超えて1年以内の期間に限られます。以下この条と次条についておなじです。)
- 特定期間(対象期間中の特に業務が繁忙な期間をいいます。)
- 対象期間における労働日および、その労働日ごとの労働時間(対象期間を1箇月以上の期間ごとに区分するとした場合はその区分の各期間のうち、その対象期間の初日の属する期間=最初の期間、における労働日、及びその労働日ごとの労働時間ならびに、その最初の期間を除く、各期間における労働日数と労働時間のことです。)
- その他厚生労働省令で定める事項
- 2項
- 使用者は前項の協定で第4号の区分をし、その区分による各期間のうち最初の期間を除く、各期間における労働日数 および、総労働時間を定めたときは、その各期間の少なくとも30日前に、その事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合が無いときは、労働者の過半数を代表するものの、同意を得て、厚生労働省令で定めるところによってその労働日数を超えない範囲内において、その各期間の労働日及び、その総労働時間を超えない範囲内において、その各期間における労働日ごとの労働時間を定めなければダメです。
- 3項
- 厚生労働大臣は、労働政策審議会の意見を聴いて、厚生労働省令で、対象期間における労働日数の限度と、1日及び1週間の労働時間の限度と、対象期間(第1項の協定で特定期間として定められた期間を除く)、及び同項の協定で特定期間として定められた期間における、連続して労働させる日数の限度を定めることができます。
- 4項
- 第32条の2第2項(労使協定の届出)の規定は、第1項の協定についても準用します。
- 第32条の4の2
- 使用者が、対象期間中の前条の規定により、労働させた期間がその対象期間より短い労働者については、その労働させた期間を平均して1週間当たり40時間を超えて、労働させた場合は、その超えた時間 (33条または36条第1項の規定により延長し、または休日に労働させた時間を除く)の労働については37条の規定により、割増賃金を支払わなければいけません。
- 第32条の5 1項
- 使用者は、日ごとの業務に著しい繁閑の差が生じることが多く、さらに、これを予測して就業規則その他、これに準ずるものにより、各日の労働時間を特定することが、困難である。と、厚生労働省令で認められた事業であって、常時使用する労働者の数が厚生労働省令で定める数未満のものに従事する労働者については、その事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合が無いときは、労働者の過半数を代表するものとの書面による協定がある時は、32条2項の規定にかかわらず、1日について10時間まで労働させることができます。
- 2項
- 用者は前項の規定により労働者に労働させる場合には 厚生労働省令で定めるところにより、その労働させる各日の労働時間を、あらかじめ労働者に通知しなければダメですよ。
- 3項
- 第32条の2第2項(労使協定の届出)の規定は、第1項の協定についても準用しますね。
(災害などによる臨時の必要がある場合の時間外労働等)
- 第33条 1項
- 災害、その他避けることの出来ない事由によって、臨時の必要があるときは、使用者は行政官庁の許可を受けて、必要な限度において32条から前条まで、若しくは、第40条の労働時間を延長し、または第35条の休日に労働させることが出来ます。
ただし、緊急のために、行政官庁の許可を受ける暇の無いときは、あとで、遅滞無く届け出なければだめです。
- 2項
- 前項ただし書きの届出があった時行政官庁が、その労働時間の延長、または休日の労働を不適当と認めるときは その後に、その時間に相当する休憩または休日を与えなさいと、命じることが出来ます。
- 3項
- 公務の為に臨時の必要があるときは、第1項の規定にかかわらず、官公署の事業に従事する国家公務員、地方公務員 については、第32条から前条まで、若しくは第40条の労働時間を延長し、または、35条の休日に労働させることができますよ。
(休憩)
- 第34条 1項
- 使用者は、労働時間が6時間を越える場合は少なくとも45分、8時間を越える場合は少なくとも1時間の休憩時間を労働時間の途中に与えなければダメです。
- 2項
- 前項の休憩時間はいっせいに与えなければダメです。 ただし、その事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合が無いときは、労働者の過半数を代表するものとの書面による協定がある時は、一斉に与える必要はありません。
- 3項
- 休憩時間は、自由に利用できる。
(休日)
- 第35条 1項
- 使用者は、労働者に対して、毎週少なくとも1回の休日を与えなければダメです。
- 2項
- 4週間を通して4日以上の休日を与える場合は、週1の休みでなくてもOK。
(時間外および、休日の労働)
- 第36条 1項
- 使用者はその事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合が無いときは、労働者の過半数を代表するものとの書面による協定(36協定といいます)をして、労働基準監督署へ届出をした場合は、協定で定めてあるように労働時間を延長したり、休日に労働させることができます。
ただし、坑内労働その他厚生労働省令で定める、健康上特に有害な業務の労働時間の延長は、1日について2時間を超えてはダメです。
- 2項
- 厚生労働大臣は、労働時間の延長を適正なものとする為、前項の協定で定める、労働時間の延長の限度、その他の必要な事項について、労働者の福祉、時間外労働の動向、その他の事情を考慮して、基準を定めることができます。
- 3項
- 協定をする、使用者及び、労働組合または労働者の過半数を代表する者は、その協定で労働時間の延長を定めるに当たって、協定の内容が、前項の基準に適合したものにしなければダメです。
- 4項
- 行政官庁は第2項の基準に関して、第1項の協定をする使用者と、労働組合または労働者の過半数を代表する者に対して、必要な助言と指導を行うことができます。
36協定の期間と限度時間
| 期間 |
限度時間 |
| 1週間 |
15時間 |
| 2週間 |
27時間 |
| 4週間 |
43時間 |
| 1箇月 |
45時間 |
| 2箇月 |
81時間 |
| 3箇月 |
120時間 |
| 1年間 |
360時間 |
(時間外、休日及び深夜の割増賃金)
- 第37条 1項
- 労働時間を延長したり、休日に労働させた場合は、その時間または、その日の労働については通常の労働時間または労働日の賃金の計算額の25%〜50%の範囲内で、それぞれ政令で定める率以上の率で計算した割増賃金を支払わなければダメです。
- 2項
- 前項の政令は、労働者の福祉、時間外または休日の労働の動向、その他の事情を考慮して定めます。
- 3項
- 使用者が、午後10時から午前5時まで(厚生労働大臣が認める場合は、その定める地域または期間については、午後11時から午前6時まで)の間に労働させたときは、その時間の労働については、通常の労働時間の賃金の計算額の25%以上の率で計算した割増賃金を支払わなければ、ダメですよ。
- 4項
- 割増賃金の基礎となる賃金には、家族手当、通勤手当その他、厚生労働省令で定める賃金は算入しません。
(時間計算)
- 第38条 1項
- 労働時間は、事業場が別のところで働いた場合でも労働時間に関する規定の適用については、通算します。
- 2項
- 坑内労働については、労働者が坑口に入った時刻から、坑口を出た時刻までの時間を、休憩時間を含め、労働時間とみなします。
ただし、この場合は第34条第2項および、第3項の休憩に関する規定は適用しません。
- 第38条の2 1項
- 労働者が労働時間の全部または、一部について事業場外で業務した場合、労働時間を算定し難いときは、所定労働時間の労働をしたものとします。
ただし、その業務を遂行する為に、通常、所定労働時間を超えて、労働することが必要な場合は、厚生労働省令で定めるところにより、その業務に通常必要な時間の労働を、したものとします。
- 2項
- 前項のただし書きの場合、その業務に関して、その事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合が無いときは、労働者の過半数を代表するものとの書面による協定がある時は、その協定で定める時間を、前項のその業務に通常必要な時間とします。
- 3項
- 使用者は、厚生労働省令で定めるところにより、前項の協定を行政官庁に届け出なければダメです。
- 第38条の3 1項
- 使用者がその事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合が無いときは、労働者の過半数を代表するものとの書面による協定によって次に掲げる事項を定めた場合、労働者を第1号に掲げる業務に就かせたときは、その労働者は、厚生労働省令で定めるところにより第2号に掲げる時間、労働したものとします。
- 業務の性質上、その遂行の方法を大幅に、その業務に従事する労働者の裁量にゆだねる必要があるために、使用者が、具体的な指示をすることが困難なものとして、厚生労働省令で定める業務のうち、労働者に就かせることとする業務(この条では対象業務という)
- 対象業務に従事する労働者の労働時間として算定される時間。
- 対象業務の遂行の手段及び時間配分決定などに関してその対象業務をする労働者に、使用者が愚痴的な指示をしないこと。
- 対象業務に従事する労働者の、労働時間の状況に応じた、その労働者の健康及び、福祉を確保する為の措置を、その協定で定めるところにより、使用者が講じること。
- 対象業務に従事する労働者の、苦情の処理に関する措置をその協定で定めるところによって、使用者が講ずること
- 前各号で定めるものの他に、厚生労働省令で定める事項。
- 2項
- 使用者は、厚生労働省令で定めるところにより、前項の協定を行政官庁に届け出なければダメです。
- 第38条の4 1項
- 賃金、労働時間、その他、その事業場における労働条件に関する事項を、調査審議し事業主に対しその事項について意見を、述べることを目的とする委員会(使用者、および、その事業場の労働者を代表する者を、構成員とするものに限ります。)が、設置された事業場において、その委員会が、その委員の5分の4以上の多数による議決で、次に掲げる事項について決議し、かつ、使用者が厚生労働省令で定めるところにより、その決議を行政官庁に届け出た場合には、第2号に掲げる労働者の範囲に属する労働者を、その事業場における第1号の掲げる業務に就かせた時は、その労働者は厚生労働省令で定めるところにより第3号に掲げる時間、労働したものとみなします。
- 事業の運営に関する事項について、企画、立案、調査 および分析の業務であってその業務の性質上、適切に遂行するには、その遂行の方法を大幅に、労働者の裁量にゆだねる必要があるため、その業務の遂行の手段、および時間配分の決定などに関して、使用者が具体的な指示を、しないこととする業務。(この条において対象業務という)
- 対象業務を適切に遂行する為の知識、経験などをもっている労働者であって、その対象業務に就かせた時は、その決議で、定める時間、労働したものとみなされることとなる者の範囲。
- 対象業務に従事する、前号に掲げる労働者の範囲に属する労働者の、労働時間と賭して算定される時間。
- 対象業務に従事する第2号に掲げる労働者の範囲に属する労働者の労働時間の状況に応じたそれらの、労働者の健康および福祉を確保する為の措置を、その決議で定めるところによって、使用者が講じること。
- 対象業務に従事する第2号に掲げる労働者の範囲に属する労働者からの苦情の処理に関する措置を、その決議で定めるところによって、使用者が講じること。
- 使用者は、この号の規定により、第2号に掲げる労働者の範囲に属する労働者を、対象業務に就かせた時は、第3号の労働時間とみなすことについて、その労働者の同意を得なければならないこと。および、同意をしなかった労働者に対して、解雇、その他、不利益な取扱はダメですよ。
- 前各号に掲げるものの他、厚生労働省令で定める事項
- 2項
- 前項の委員会は次の各号に適合しなけばなりません。
- その委員会の委員の半数については、その事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合が無いときは、労働者の過半数を代表するものに、厚生労働省令で定めるところによって、任期を定めて指名されていること。
- その委員会の議事について、厚生労働省令で定めるところによって、議事録が作成されて、かつ、保存されること。 また、その事業場の労働者に対して周知が図られていること。
- 前2号に掲げるものの他、厚生労働省令で定める要件。
- 3項
- 厚生労働大臣は、対象業務に従事する労働者の適正な 労働条件の確保を図るために、労働政策審議会の意見を 聴いて、第1項各号の事項、その他、同項の委員会が決議する事項について、指針を定め、これを公表することにします。
- 4項
- 第1項の届出をした使用者は、厚生労働省令で定めるところにより、定期的に、同項第4号に規定する措置の、実施状況を、行政官庁に報告しなければなりません。
- 5項
- 第1項の委員会においてその委員の、5分の4以上の多数による議決で第32条の2第1項、第32条の3、第32条の4第1,2項、第32条の5第1項、第34条第2項ただし書き、第36条第1項、第6項ただし書きに規定する事項について決議が行われた場合における、第32条の2第1項、第32条の3、第32条の4第1〜3項、第32条の5第1項、第34条第2項ただし書き、第36条、第38条の2第2項、前条第1項ならびに、次条第5項、第6項ただし書きの規定の、適用については、第32条の2第1項中「協定」とあるのは、「協定、若しくは第38条の4第1項に規定する委員会の決議」と、第32条の3、第32条の4第1〜3項、第32条の5第1項、第34条第2項ただし書き、第36条第2項、第38条の2第2項、前条第1項ならびに、次条第5項、第6項ただし書き中「協定」とあるのは「協定または、決議」と、第32条の4第2項中「同意を得て」とあるのは、「同意を得てまたは、決議に基づき」と、第36条第1項中「届け出た場合」とあるのは、「届け出た場合、または決議を行政官庁に、届け出た場合」と、「その協定」とあるのは、「その協定または決議」と、同条第3項中「または労働者の過半数を代表する者」とあるのは「若しくは労働者の過半数を代表する者、または、同項の決議をする委員」と、 「当該協定」とあるのは、「当該協定または当該決議」と、同条第4項中「または労働者の過半数を代表する者」とあるのは「若しくは労働者の過半数を代表する者、または、同項の決議をする委員」と、読み替えます。
(年次有給休暇)
- 第39条 1項
- 使用者は、その雇入れの日から起算して6ヶ月間継続勤務し、全労働日の8割以上出勤した労働者に対して、継続し、または、分割した10労働日の有給休暇を与えなければならなりません。
- 2項
- 使用者は1年6箇月以上継続勤務した労働者に対しては雇入れの日から起算して、6箇月を超えて継続勤務する日(以下6ヶ月勤務日という)から起算した、継続勤務年数1年ごとに、前項の日数に、次の表の該当する日数を加算した有給休暇を与えなければダメですよ。
| 労働日 |
6箇月経過日から起算した、継続勤務年数 |
| 1日 |
1年 |
| 2日 |
2年 |
| 4日 |
3年 |
| 6日 |
4年 |
| 8日 |
5年 |
| 10日 |
6年以上 |
- 3項
- 次に掲げる労働者(1週間の所定労働時間が、厚生労働省令で定める時間以上の人は除きます。)の、有給休暇の日数については、前2項の規定にかかわらず、これらの規定による、有給休暇の日数を基準とし、通常の労働者の1週間の所定労働日数として、厚生労働省令で定める日数(第1号で「通常の労働者の週所定労働日数」といいます。)と、当該労働者の1週間の所定労働日数または、1週間当たりの、平均所定労働日数との、比率を考慮して、厚生労働省令で定める日数とします。
- 1週間の所定労働日数が、通常の労働者の週所定労働日数と比べて、
相当程度少ないものとして、厚生労働省令で定める日数以下の労働者。
- 週以外の期間によって所定労働日数が、定められている労働者については、1年間の所定労働日数が、前号の厚生労働省令で定める日数に、1日を加えた日数を、1週間の所定労働日数とする労働者の、1年間の所定労働日数その他の、事情を考慮して厚生労働省令で定める日数以下の労働者。
- 4項
- 使用者は、前3項の規定による有給休暇を労働者の請求する時季に与えなければならない。
ただし、請求された時季に有給休暇を与えることが、事業の正常な運営を妨げる場合においては、他の時季にこれを与えることができます。
- 5項
- 使用者は、その事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合が無いときは、労働者の過半数を代表するものとの書面による協定によって、第1項から3項までの規定による、有給休暇を与える時季に関する定めをしたときは、これらの規定による、有給休暇の日数のうち5日を超える部分については、前項の規定にかかわらず、その定めによって、有給休暇を与えることができます。
- 6項
- 使用者は第1項から、第3項までの規定による有給休暇の期間については、就業規則その他、これに準ずるもので、定めるところにより、平均賃金または所定労働時間、労働した場合に支払われる通常の賃金を支払わなければなりません。
ただし、その事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合が無いときは、労働者の過半数を代表するものとの書面による協定により、その期間について、健康保険法第99条第1項に定める、標準報酬日額に相当する金額を支払うことを定めたときは、これによって支払わなければなりません。
- 7項
- 労働者が、業務上負傷し、または、疾病にかかり、療養の為に休業した期間、および育児休業、介護休業等、育児または、家族介護をする労働者の福祉に関する法律、第2条第1号に規定する育児休業、または、同条第2号に規定する介護休業をした期間、ならびに、産前産後の女性が、第65条の規定によって休業した期間は、第1項及び、第2項の規定の適用については、これを出勤したものとみなします。
(労働時間および休憩の特例)
- 第40条 1項
- 別表第1、第1号〜第3号まで、第6,7号に掲げる事業以外の事業で、公衆の不便を避ける為に必要なもの、その他、特殊に必要があるものについては、その必要な程度を限度として、第32条から32条の5までの労働時間および、第34条の休憩に関する規定について、厚生労働省令で、別段に定めることができます。
- 2項
- 前項の規定による、別段の定めは、この法律で定める基準にちかいものであって、労働者の健康および福祉を害しないものでなければダメです。
(労働時間等に関する規定の、適用除外)
- 第41条
- この章、第6章および、第6章の2で定める労働時間、休憩、休日に関する規定は、つぎの、各号に該当する労働者については、適用しません。
- 別表第1、第6号(林業を除きます)または第7号に掲げる事業に従事する者
- 事業の種類にかかわらず、監督、若しくは管理の地位にある者、または機密の事務を取り扱う者。
- 監視または、断続的労働に従事する者で、使用者が行政官庁の許可を受けた者。
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