労働どっとネット > 労働基準法の解説 > 賃金について > 賃金・給与の原則と緊急請求

賃金(給与・給料)の原則、平均賃金の計算方法

労働者にとって、一番大切なものですね。よく、理解しておきましょう

  1. 労働基準法でいう、賃金とは?
  2. 最低賃金とは?
  3. 平均賃金算出方法~解雇予告手当て・休業手当などの基礎となる賃金
  4. 平均賃金算出方法~割増賃金計算時の通常賃金
  5. 年俸制とは
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労働基準法でいう賃金とは?

賃金とは

賃金とは労働に対する報酬です。

  賃金となる場合 賃金にならない場合
チップ 会社が客からサービス料としてお金を受取り、労働者に渡している場合 お客から労働者に直接手渡された場合(途中に会社が入っていない場合)
お祝い金
お見舞金
就業規則などに、支給条件が定められていて、労働者に支払われた場合 就業規則に定めがなく、会社が任意に与えた場合
退職金 就業規則などに、支給条件が定められていて、労働者に支払われた場合 退職金の定めがない場合

以上を見てもわかるように、就業規則を確認することが、とても大切です。(また、退職金などは慣例になっていれば、賃金として認められることもあります。

賃金は、労働者の労働に対する報酬です。ですから、欠勤・遅刻・ストライキに参加した場合は、その分の賃金の支払はありません。(ノーワーク・ノーペイの原則

※ノーワークノーペイの例外としては、年次有給休暇、休業手当(給料の60%)、育児・介護休暇(国から給付される)などがあります。

労働者への賃金明示

労働契約締結時書面で明示されなければなりません。
国籍や性別、身分、信条、労働組合加入の有無によって、差別してはいけません

賃金支払の5原則

賃金支払には守らねばならない5つの原則があります

  1. 通貨で支払う
    • 現物支給や手形、小切手による支払は不可(現物支給は価格変動があるため、労働者にとって不利益・不安定。小切手なども不確定要素があるため)
    • 例外)
      1.労働協約に定めがある場合の現物支給(定期券、切符など)
      2.労働者の指定する口座への口座振り込み(労働者の同意が必要)
      3.高額となる退職金の銀行小切手、郵便為替などによる支払
    • 労働基準監督署の指導
      給料振込先銀行を特定しないこと
      支払日の午前10時までに振込むこと
  2. 労働者に直接支払う
    • 労働者本人に支払う必要があります
    • 成年者の親や代理人に支払うことは禁止されています。
  3. 全額支払うこと
    給料天引きについては
    • 法定控除
      所得税など源泉徴収・社会保険料など
    • 協定控除
      福利厚生施設の利用料・親睦会費・組合費など、労使間協定があるときのみ
      会社から労働者への貸付金の天引き
      (条件)完済前でも退職可+無理のない返済計画+労働者からの依頼+労使協定あり
    • 懲戒処分による賃金カット
      懲戒行為1回につき、1日の平均賃金の半分まで。最高、月給の1割まで
  4. 毎月最低1回支払う。
  5. 一定日に支払う。支払日に幅をもたせることはできません。
    たとえば、25日から30日までの間に支払う、というのは、不可です。

賃金の請求については

未払い賃金 今すぐ請求できる
時効は2年間(退職金は5年間)
休業手当 会社都合で休業の場合。平均賃金の60%を請求できる
正規の給与支払日に支払う 
(支払われないときは裁判上の請求によって、会社に30万円の罰金+同額の付加金の支払命令がおりる。悪質な場合に限る)
一時帰休・自宅待機の社員に支払う
非常時払いの請求 災害時、交通事故や急に入院などの場合、それまでに働いた分の給料を日割りで請求でき、会社は、すみやかに支払をしなければならない。
レジャー・借金返済などの理由では支払われません
ボーナス 会社の規定次第ですが、賃金と認められる場合は請求できます
請求できるボーナスとは?

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最低賃金とは?

最低賃金は各都道府県によって異なります(各都道府県労働局で確認できます)。労働局長が定めた最低賃金を下回る労働契約は、本人が同意していたとしても、無効です。これは、正社員だけでなく、パート・アルバイト・契約社員などすべての労働者に適用されます。

※例外(労働局長の許可が必要)

最低賃金算出方法

まずは、自分の1時間あたりの賃金を計算しましょう。その金額と県によって定められた最低賃金とを比較します

  1. 基本給+諸手当=最低賃金の対象となる賃金
    ※ただし、皆勤手当・通勤手当・家族手当・臨時に支払われる手当・賞与・時間外など割増賃金は算入しない。
  2. 最低賃金の対象となる賃金 = 1時間当たりの賃金
     年間所定労働時間÷12
  3.   最低賃金の日額   = 最低賃金1時間当たりの賃金
    1日の所定労働時間

1時間当たりの賃金 > 最低賃金1時間当たりの賃金  なら、OK!

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平均賃金算出方法~解雇予告手当て・休業手当などの計算

直前の賃金締め切り日以前の3ヶ月間に、その労働者に支払われた賃金総額を3ヶ月の総日数で、割って算出します。この、3ヶ月の総日数は働いた日だけでなく、休日も含めた日数です。

賃金総額から
除外されるもの
  1. 賞与など、3ヶ月を超える期間ごとに支払われる賃金
  2. 結婚手当など臨時に支払われる賃金
  3. 法令、労働協約に基づいていない現物支給分
総日数から
除外されるもの
  1. 業務上起きたケガ、病気のために休業した期間
  2. 産休、育児・介護休暇
  3. 会社責任による休業期間、試用期間など

(通常の社員)

月給制の平均賃金 = 3ヶ月に支払われた賃金総額
                   3ヶ月の総日数

(入社後3ヶ月に満たない場合)

平均賃金 =   入社後に支払われた賃金総額 
              入社後の期間の総日数

(時給・出来高制の場合)

平均賃金 =      賃金総額 × 60%    
              その期間に働いた日数

時給や出来高制で働いている場合、普通の計算式のまま算出してしまうと、ものすごく低い額になってしまう可能性があります。ですから、この方法でも、計算してみて、通常の計算式で出した平均賃金額と比較し、高い方の額を「平均賃金」とします。

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通常(平均)賃金算出方法~割増賃金計算時の

1時間あたりの通常賃金 =   1ヶ月の賃金       
                    1ヶ月の所定労働時間

1ヶ月の賃金から除外されるもの・・・

>> 残業代の割増率・計算方法はこちら

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年俸制とは

成果のみで賃金が決まる、完全年棒制だけでなく、年功・職能給との組み合わせている会社が多いです。

通常は、年棒額を12で割った額を毎月受け取りますが、ボーナス月に多く振り分けられている場合もあります。もちろん、労働基準法の賃金規定の適用があります。

また、ボーナスについては、この年棒とは別に支給される場合もあります。(会社によります)
算定基礎期間・・・1年間で、業績・能力が重視される・定期昇給なし・減額あり

就業規則との関係

年棒制導入には就業規則の変更が必要。賃金の決定基準を明記しなければなりません

年俸制でも残業代はもらえるの?

管理監督者でない限り、もらえます!

(↑名前が「課長」とか、「部長」というだけでなく、実際に管理者であるかどうか?が判断基準になります。)
>>名ばかり管理職について

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