労働どっとネット~労働に関するご相談

労働どっとネット > 東北地方太平洋沖地震・津波・原発事故等に伴う労働対応 > 業務・通勤中のケガや死亡の労災保険

業務中・通勤中・出張中のケガや死亡の労災保険~地震・津波

業務中のケガ・死亡として労災保険が認められる場合

通常勤務中(業務中)はもちろんのこと、以下のような場合でも、業務中のケガ・死亡として、労災保険が認められます。

  1. 船員として、船舶に乗り込んでいる場合に津波に襲われ、ケガ・死亡した
  2. 会社から避難指示を受け、避難場所に移動している最中や、その避難場所で津波などの影響でケガ・死亡をした
  3. 事業所の管理する施設内(会社の建物内など)で休憩時間中に地震や津波がきて、ケガ・死亡した
  4. 外回りの営業中に、地震や津波でケガ・死亡した。(明らかに私的行為中でない限り認められます)

他にも認められる状況は多々あると思いますので、諦めず、労災保険給付を申請しましょう。

通勤中のケガ・死亡として労災保険が認められる場合

通常通勤中(帰宅途中)はもちろんのこと、以下のような場合でも、業務中のケガ・死亡として、労災保険が認められます。

  1. 避難所生活の場所から会社までの通勤途中で、ケガ・死亡した
  2. 会社から帰宅途中と思われる時間帯に津波で死亡をした
  3. 通勤中(帰宅途中)に津波警報が出て、そこから避難所へ向かう途中で、ケガ・死亡した
  4. 計画停電等の影響によって、いつもと違う時間帯に出勤し、その途中でケガ・死亡した。
  5. いつもは電車・バス通勤だが、やむを得ず車やバイク、徒歩などで通勤し、その途中でケガ・死亡した
  6. 電車が止まり、帰宅できずに、近くのホテル・友人宅に宿泊。そのホテル・友人宅から会社に向かう途中でケガ・死亡した
  7. 被災家族の看病のため、病院に泊まり、その病院から通勤する途中でケガ・死亡した

他にも認められる状況は多々あると思いますので、諦めず、労災保険給付を申請しましょう。

出張・出向中のケガ。・死亡として労災保険が認められる場合

出張中は開始から終了まで、業務遂行姓(業務命令に服している状態)があるとされているので、出張中のケガ・死亡は、明らかな私的行為中を除いて、労災保険が認められます。

出向の場合は、出向先までの赴任途中の災害は、原則、出向先の労災保険が適用されます。出向先での勤務が始まった場合は、通常勤務となり業務災害・通勤災害の適用があり、労災保険が認められます。

仕事に行ったきり、行方不明となっている場合の労災保険

震災によって行方不明となった人については、

  1. 警察の調査によって、死亡が確認されたとき
  2. 民法の規定によって、行方不明となった時から、1年後に死亡とみなされたとき

以上の場合に、労災保険の遺族補償給付の請求ができます。

2.については、今回の震災に限って1年よりも短い期間で労災認定ができるように検討中のようです。

診療費と労災申請・請求手続きに関すること

事業所が被災してなくなった場合の医療受診

今回の震災では、労災請求される場合に、

  1. 任意の様式で請求できる
  2. 事業主や診療した医師の証明がなくても受けれる

などの運用をしているようです。病院で受診するときに、労災で受診したい旨を伝えてください。

すでに自己負担で受診してしまっている場合

保険証が見当たらず、すでに全額自己負担で受診してしまっている場合は、自己負担分が労災保険から支払われますから、金額が確認できる領収書などを添付して、請求しましょう。

また、提出方法は、

  1. 最寄の労働基準監督署への提出でもよい
  2. 出張相談を利用しての提出でもよい

などとしているようです。

片道2km以上の通院は交通費の支給がされる

通院費(交通費)が支給されるのは、

  1. 片道2km以上の通院
  2. 住居と同一の市町村の適切な医療機関
  3. 同一市町村に適切な医療機関がない場合は、近隣市町村の適切な医療機関
  4. 2,3に適切な医療機関がない場合は最寄の適切な医療機関

です。

地震で事業所閉鎖休業

計画停電で休業

取引先・流通被害で休業

休業手当に助成金が出る

雇用保険失業給付の特例

労災保険の給付